モノノミカタ ~CNCを使った木工作品についての説明書きなど

自然と人をつなぐモノづくり。創作する上で知ったこと、考えたこと。

木製置時計の試作/CNC工作機による小物製作

私の使っている機械は100×150㎜の小さなテーブルですので、時計を作ろうとは思わなかったのですが、東急ハンズなどで市販されている“木のはがき”の規格が100×150×5㎜なので、上手く作れば「CNC工作機による小物製作」の世界を広げることになると考え、試作を公開いたします。

 

何を作るにも図面を書いたものが、そのまま完成品になることはまずありません。試作をすることにより、いろいろな問題があることがわかってきます。

木材は木製時計でよくみかけるカリンを採用しました。カリンはインド紫檀などとも呼ばれる銘木です。“木のはがき”のカリンをほぼ丸ごと使いますが、全体を削ると必ず反りますので、表面をフラットにするための切削は裏打ち材を貼り付けた上で行います。(下写真)

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裏打ち材は見えませんので、5.5mm厚のMDFを使用しました。こんな感じです(下写真参照)。

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時計のムーブメントより一回り大きく、くり抜いて、そのくり抜いた材はスタンドとして使います。良いアイデアでしょー。

 

時計のムーブメントの軸を裏から出してナットで締め、市販の時計針を軸に挿します。赤い針は時計の盤に対して微妙に小さい気がしませんか?

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そこで、買ってあった壁時計用の針を適当に切断します(下写真)。ペナペナの金属なので切断するのは簡単ですが、切断面のやすりがけや塗装が必要となります。

秒針は今回使わないので、軸のキャップだけ利用します。

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針はちょっと不格好ですが一応、試作品の完成です。

数字の代わりに丸く黒檀を埋め込んでいます。側面はカンナでR(アール)にしました。

裏はこんな風になっています。

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時計の文字盤デザインに問題がいくつかありますが、与条件の中では上手くできたかなと思います。

時計の針は、市販されているものが限られてりますので、今回はあるものを加工するしかなかったのですが、CNC工作機はコンマ1㎜精度で加工が出来ますので、今後は木製の時計針も製作したいと思います。

 

(おわり)

 

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