私、実は30歳までは(アマチュア)コントラバス弾きでした。今回は「コントラバスのこと」について書きます。
名称について
コントラバスは、ダブルベースとか、ウッドベースとか呼ばれますがみんな同じ楽器です。オーケストラ(以下オケ)の仲間はただ単に“ベース”と呼びます。
コントラバスの特徴
・バイオリン、ビオラ、チェロはバイオリン族ですが、コントラバスはヴィオローネという楽器から進化したとされています。形態としては“なで肩”に特徴があります。
・移調楽器(記譜上の音と出てくる音が違う)で、記譜よりも一オクターブ下の音が出ます。
・バイオリン、ビオラ、チェロは5度調弦ですが、ベースはギターのように4度の調弦です。
オケの中のコントラバス
オケの中で、演奏中は高い椅子には座っているので目線の高さは指揮者とほとんど同じです。大体、向かって右手奥に配置されているのですが、コントラバスはオケの隅々まで見えるので、他の奏者が弾けているのか練習不足なのかもわかってしまいます。
音のすばらしさ
音は華やかではありませんが、「わび・さび」というか、味わいのある音ではあります。
①白鳥
名指揮者バーンスタインは、コントラバスの名手ゲリー・カーに、サン・サーンス「動物の謝肉祭」の“象”ではなく、“白鳥”を弾かせました。下は「音楽の広場」での演奏“白鳥”は3:20くらいから。チェロで弾くより立派な「白鳥」ですね。
池松宏さんのソロ。1:30くらいから。コントラバスの代わりにチェロで弾かれることが多いのですが、それでは全然物足りないですね。
③赤毛のアン エピローグ
www.youtube.comオケの中のコントラバスパート。0:40くらいから。スペンサー夫人の家で、アンの運命の転換点となった、マニラの言葉の後に流れるコントラバスの“Soli(だと思う)”がすばらしい。
④タランテラ
最後は女性装のコントラバス奏者「ジュビレーヌ・イデアラ」の超絶技巧。動画の演出もすごい!
最近は演奏技術がすごくて、コントラバスのソロもたくさん聴けるようになりましたが、適材適所というか使われ方のセンスが問われる楽器でもあります。
(おわり)