モノノミカタ ~CNCを使った木工作品についての説明書きなど

自然と人をつなぐモノづくり。創作する上で知ったこと、考えたこと。

『makeCNC』で図面データを買ってみた

先日紹介しました(下)『makeCNC』で試しに図面データを購入してみました。

www.natural-arts.jp

『makeCNC』はアメリカのミネソタ州に本拠を置く会社で、スクロールソー(糸鋸)・レーザーカッター・CNCルーター(CNC工作機)用の膨大な種類の「カットファイル」を販売しています。

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makecnc cnc router laser scroll saw plans

恐竜・車・動物・虫・船・飛行機・家・鉄道・宇宙船など、2次元の板を組み合わせた3次元模型で、多くは数ドルから十数ドルで“設計データ”を売っています。

試しに小さめのものを購入してみようと、選んでいましたが、どれもパーツそのものが大きくて、私のCNCではそのままカットできそうもありません。少なくとも500㎜角くらいのテーブルは必要です。

 

かなり迷った末に選んだのがこれ。『競馬ペンホルダー』、価格は5.5ドルです。

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Horse Racing Pen Holder - Pen Holders | MakeCNC.com

おおよそのサイズが記されています。

「3mm(厚)でのおおよそのサイズ L = 280 W = 178 H = 127」

板の厚みが3㎜でそれぞれのパーツが設定されていますが、自分でホゾ穴を調整すればスケールは調整できます。
 
代金の支払いはクレジットカードとペイパル両方使えると書いてありますが、何故かクレジットカードはエラーが出たので、結局ペイパルと契約してペイパル経由で支払うことになりました。

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ダウンロードした『カットファイル』の中身はこれです。

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上から「組み立て説明書」・「ドローソフトのデータ」・「CADデータ(DXF)」・「スクロールソー(糸鋸)用図面データと説明書」・「CAMソフト用データ」・「著作権と注意書き」・「プロダクトの概要」のファイルおよびデータとなります。
ちなみにJWCADに落とした「CADデータ(DXF)」はこんな感じです。

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およそ400×450㎜の一枚板に配置されているので、縮小するか、パーツごとに分けて切り出すかのどちらかとなり、かなり面倒です。
「著作権と注意書き」の文書には50回まで製作したものの販売が出来ると書いてあります。もちろん図面データーをそのまま転売することは禁じられています。
 
購入後の感想・考えたこと
・CNCやレーザーで切り出し、組み立てるとなると、かなりの時間が必要になり、製作したものをハンドメイド市場に出して販売するとなると高価にならざるを得ない。
・もともとそれほど魅力的な模型もないので、50個販売したお客は多分いないと思う。
・恐竜の骨格模型なら違和感がないが、馬やゴリラをたくさんのピースを使って表現するのは何か違うと思う。
・アメリカンサイズのCNCルーター(CNC工作機)を対象としているので、模型は大きくなり、厚みをつくるためにパーツ数も多くなりすぎる傾向がある。日本で同じビジネスをするなら、小さなCNC向けとなるので、パーツ数も減ることになるが、曲線などの細かい表現は難しくなる。
・個人向けCNCで商売するには、CNC本体やソフトを売るか、「makeCNC」のように設計データをCNCオーナーに売るかに絞られた感じ。CNCは少量多品種の生産が可能であるがそれは高性能な産業用CNCの話であって、個人向けCNCには荷が重い。
 
以上です。
 
(おわり)
 

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