モノノミカタ ~CNCを使った木工作品についての説明書きなど

自然と人をつなぐモノづくり。創作する上で知ったこと、考えたこと。

零戦とスピットファイア/最も美しい飛行機/ CNC工作機による小物製作

『最も美しい飛行機は何か?』

ジブリ映画『風立ちぬ』の主人公、堀越二郎も美しい飛行機(戦闘機)を目指して試行錯誤していました。下の動画では、後ろの方に“美しい試作機”として出てきた(主翼が折れ曲がった飛行機)九試単座戦闘機、そして最後に零戦が映ります。

www.youtube.com

ネットで『最も美しい飛行機は何か?』と検索すると、海外では「スピットファイア」と答える人が多いようです。

同じころに活躍した二つの飛行機(戦闘機)を比較してみました。

  零戦(れいせん) スピットファイア
初期型の制式名称 零式艦上戦闘機二十一型 MK.Ia
分類 艦上戦闘機 戦闘機
設計者 堀越二郎 他 R.J.ミッチェル 他
製造(開発) 三菱重工業(日本) スーパーマリン社(イギリス)
エンジン 栄21型(星型・空冷エンジン) ロールス・ロイスマーリン
(V型・液冷エンジン )
運用開始 1940年7月 1938年8月
全幅 12.0m 11.23m
全長 9.05m 9.12m
自重 1,754kg 1,953kg
最高速度 533.4km/h 582km/h
航続距離 巡航2,222km 680km
特徴 ・2,200㎞の長大な航続距離
・20mm機関砲2門の重装備
・軽量を活かした優れた運動性能
・薄い翼厚と楕円翼による高い格闘性能
・優美な機体

 

戦闘機としての性能でいえば、零戦はデビューした1940年時点で世界最高の飛行機でした。徹底した軽量化とバランスを図った機体、異次元の航続距離と、20mm機関砲という重火器によりどんな相手も寄せ付けませんでした。

一方、スピットファイアも、薄い翼厚と楕円翼による独創的な設計により、敵国からも賛辞を受けるくらい、ヨーロッパの戦線では最も格闘能力の高い機体でした。

 

デザインを見ていきます。

こちらはご存じの零戦。胴体・翼のバランスがとても美しく、体操選手のようなイメージがあります。

 

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下の写真はスピットファイア。

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機体の特徴は、他の機種には見られない『楕円翼』。液冷エンジン搭載の細い胴体に、楕円の翼がとても流麗です。

※以上、出典・データ・写真は全てWikipedia

零式艦上戦闘機 - Wikipedia

スーパーマリン スピットファイア - Wikipedia

 

先日に引き続き、マグネットを作成しました。

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平面図を基に、CNCでカエデの板をくり抜いています。

左が零戦、右がスピットファイア。ほぼ同スケールです。

零戦は直線が多くメカニカルな感じがしますが、スピットファイアは全て曲線で構成され、大空を翔(かけ)る“生きた鳥”を連想します。

海外の人がスピットファイアを『最も美しい飛行機』だというのも、わかるような気がします。

 

(おわり)

 

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