モノノミカタ ~CNCを使った木工作品についての説明書きなど

自然と人をつなぐモノづくり。創作する上で知ったこと、考えたこと。

アニメ『赤毛のアン』について/近藤善文/プリンスエドワード島

前回に引き続きジブリネタ。『赤毛のアン』知っていますか?

私は、友達が『赤毛のアン』の舞台となったカナダの「プリンスエドワード島」に新婚旅行に行ったとか、茂木健一郎さんが本を書くくらい『赤毛のアン』が好きだとか、いろいろ耳にはしていたのですが、その作品を読もうとか、アニメや映画を見ようとかまでは思いませんでした。

今日初めてこの作品に触れました。

 

プリンスエドワード島はこんなところ→プリンスエドワード島 - Wikipedia

 『赤毛のアン』の原作はカナダの作家Ⅼ・M・モンゴメリの作品。モンゴメリは新聞記事で読んだ、「男の子と間違えて女の子を引き取った夫婦の話」に着想を得て、この物語を書いたとのこと。

 

導入のあらすじ

プリンス・エドワード島のある村に、女性が苦手なために独身で60歳になったマシュー・カスバート (Matthew Cuthbert)と妹のマリラ・カスバート (Marilla Cuthbert)が一緒に住んでいました。マシューは老いた後に畑を手伝ってもらうため、孤児院から男の子を養子にもらうことにしたのですが、手違いでお迎えの日、駅に降りたのは、アンという11歳の女の子でした。マリラはアンを孤児院へ送り返そうとするが、アンの身の上話に心を動かされ彼女を引き取る決心をする…。

 

日本アニメーションの『赤毛のアン』を調べてみると、キャラクターデザイン・作画監督に近藤善文、演出に高畑勲、場面設定に宮崎駿と、ほとんどジブリ作品といってもいいくらいのメンバー。

赤毛のアン | 作品紹介 | NIPPON ANIMATION

(以下の絵は公式サイト動画からのキャプチャー)

『近藤善文展』のアン・シャーリー (Anne Shirley)(下)のキャラクターデザインについては「小さい頃の顔は不器量だけど、成長したら美人になる予感をさせるように」という記述がありました。

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マシューとアン。

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高畑勲のこだわりの演出で、風景や建築、植物、土壌の色などプリンスエドワード島の風土が細かく反映されています。

印象的なのは駅からマシュー・カスバートと共に馬車で「グリーンゲイブルズ (Green Gables)」(※カスバート家の屋号)へ向かう“赤い道”。これは実際に現地へ行って見てこないと描けない赤ですね。

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アンが「よろこびの白い道」と名付けたリンゴ並木。

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アニメは50話もあるので、10話しか見れていませんが、アンがグリーンゲイブルズ(マシューの家)へ来てから、マリラがアンを養女にする決心をする、1話から5話までがとても秀逸です。

第1章「マシュー・カスバード驚く」

マシューが駅に養子となる男の子を迎えに行くと、小さな女の子(アン)しかいませんでした。仕方なくマシューはこの女の子を家まで連れて帰るのでした。

アンはとにかくよくしゃべる。空想を交えてグリーンゲーブルまでの木や林、湖の美しさを讃え、自分の気に入った名前を付けてマシューに呼ばせようとします。本当に困った女の子ですが、マシューは気に入るとともに、男の子の養子を希望していることを言い出せず、暗い気持ちになります。

第2章「マリラ・カスバート驚く」

家に着くと、マリラはアンに会うと同時に、この家で必要としているのは男の子だと告げます。そして、明日、仲介してくれたスペンサー夫人の家に事情を聞きに行くことを提案します。

マシューはマリラに「わし達のほうであの子の役に立つかもしれんよ」と言いますが、マリラは全く取り合いません。

第3章「グリーン・ゲイブルズの朝」

翌朝、美しい景色と自然に感動するアン。でもすぐに空想から現実に戻されます。

午後、マリラはアンを連れて馬車で5マイル先のスペンサー夫人の家へ向けて出発します。

第4章「アン・生立ちを語る」

マリラはスペンサー夫人の家へ向かう道中で、大変な苦労を重ねてきたアンの生い立ちを知ります。

第5章「マリラ決心する」

マリラはアンと一緒にマシューの家に帰ります。マリラはアンを養女として迎えることを決心します。

 

ここまでのアンの感情の起伏、マリラの心情の変化の描写、想像力を助けるナレーションがすばらしく、またマシューとアンの別れのシーンには涙を誘われます。

これは子ども向けではなく、大人が感動する物語ですね。

 

追加:原作のあらすじを上手にまとめられたブログを見つけましたので貼っておきます。→https://ponkotsu33.com/anneofgreengables-297.html

 

(おわり)

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